主任保育士の給料・待遇ってどうなの?|年収データなども紹介
園長の右腕であり、現場の保育士を統括するリーダーでもある主任保育士。
その業務は運営面から保育現場のこと、また保育園内外部の人間とのやり取りなど多岐に渡ります。では、保育士の憧れの的でもある主任保育士のお給料・待遇面は、一般の保育士と比べるとどれくらい違いがあるのでしょうか。ここでは主任保育士の給料・待遇についてご紹介します。
主任保育士の役割と仕事内容
主任保育士の役割は大きく2つに考えられます。
園長のサポート
主任保育士は園長の右腕である存在です。
質の高い保育と、円滑な運営のために園長のサポートを行います。現場の様子を園長に報告したり、場合によっては会議の場を設けたり、また園長が不在の時は園長の代理として責任を負います。常に園長と連携し、園全体を把握しておかなければなりません。
保育現場の統括
主任保育士は園長のサポート業務をしながらも、保育士全体のリーダーの立場でもあります。基本的にはクラスを受け持たずにフリーで動きながら、常に臨機応変に対応します。
保育士の数が足りていたとしても、サポートでクラスに入ることや、課題のある子どもや家庭への対応など臨機応変かつスムーズで的確な対応を求められます。なので、保育園に通う子ども、その家庭について常に把握しておかなければなりません。また保育士の相談にのったり、職場内の人間関係を取りもったりすることも主任保育士の役割といえます。
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主任保育士とは?どんな人なの?│役割・内容・給与・悩み・求人・キャリアアップを紹介♪
主任保育士の給料・手当
主任保育士は、クラスを持たないとはいえど、園の運営や、現場の全体を把握して対応しなければいけない仕事です。
では一般の保育士と比べると給与に差はあるのでしょうか?
内閣府調査の『令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報>」』によれば、
常勤主任保育士の給与月額(賞与込み)は
○公立で561,725円(平均勤続年数25.1年)
○私立で422,966円(平均勤続年数21.7年)
一般の保育士の給与月額(賞与込み)は
○公立で303,113円(平均勤続年数11.0年)
○私立で301,823円(平均勤続年数11.2年)
となっています。
※ここでの常勤とは1日6時間以上、月20日以上勤務という条件あり
勤続年数によって保育士の給与は上がっていく傾向にあるので、このデータ上で主任保育士と一般保育士の違いを単純に比べることは出来ません。
また実際、多くの保育園では、主任保育士には「主任手当」として給料に上乗せする事が多いようで、金額が明確に決まっているわけではありませんが、手当の金額は3~5万円としているところが多いようです。
主任保育士は、一般の保育士に比べると仕事量も増加し、責任を問われる仕事も多くなります。主任手当の3~5万円が、妥当な金額かどうかの判断はかなり難しい話です。
保育士処遇改善等加算
近年、保育士の「給与引き上げ」「キャリアアップ」を図るために、内閣府は2013年より『保育士処遇改善等加算』制度を設けています。
その中身は「保育士の給与底上げ」、「《副主任保育士》などの新役職を設け、キャリアパスを構築、若手のキャリアアップによる処遇改善手当を支給」することです。
この制度により、副主任保育士には月4万円の手当が付与されます。副主任保育士は、主任保育士より下の役職なので、今後、主任保育士の待遇が見直しされるかもしれません。
ただし、この処遇改善等による手当は保育士に直接支給されるわけではなく、園に支給され分配されるので、すべての保育士が処遇改善手当をすべて受け取れるわけではなく、園によって金額は変わります。
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保育士の給料って安い!?どうする?今後は?処遇改善についても
主任保育士になるには
主任保育士になるために、特別な資格が必要なわけではありません。
勤続年数が長い保育士が主任保育士になるケースや、先述のキャリアアップ制度によりキャリアを積むことで主任保育士を目指すケースも多くあります。ただし、長く勤続することや、キャリアアップをしていくことで必ず主任保育士になれるというわけではありません。既に主任保育士がいる場合は、そのポストが空かないかぎり役職に就けないことが多いのです。
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主任保育士を目指そう!|主任保育士になるには?転職でも目指せる!
主任保育士を目指すのであれば、主任保育士や、その候補として迎え入れてくれる園に転職することもおすすめします。転職を検討する際は、自ら探すのも良いですが、転職のプロを頼ってみてはいかがでしょうか?非公開求人や、驚きの待遇で迎え入れてくれる園を紹介してくれますよ。
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まとめ
保育園の中核となる「主任保育士」の給料は、現在のところ月3-5万円程度の手当が支給される程度で、その業務量と金額が見合っているかは判断が難しいところです。
ですが、園長のサポート、保育現場の統括という立場でやりがいもすごくあり、一般保育士に比べるとより自分の理想の保育を実現する事ができる立場です。
これからの保育士人生を考える中で、主任保育士を目指すことは自分の中でどのような意味があるのかを考える必要があるかもしれません。また、本気で主任保育士を目指す場合は「転職」して主任保育士の役職に就くことも、一つの方法ということを頭の隅に入れておきましょう。